上阪徹さん<1>伝説の売り上げを持つ店長にしごかれて…
秋元康、笑福亭鶴瓶、三木谷浩史、柳井正といった各界のトップランナーをインタビューし累計40万部のベストセラーとなっている「プロ論。」の著者。「成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか?」「成功者3000人の言葉」「Microsoft 再始動する最強企業」など話題本も数多い。著者の代わりに聞き書きで仕上げた本も60冊を超える、当代随一の売れっ子ブックライターだ。その社会人人生は大手アパレルメーカー「ワールド」の営業マンからスタートした。
生まれは兵庫県の日本海側にある豊岡市。地元の高校を卒業し早稲田大学商学部に進学したものの、卒業後は実家に戻り農家を継ぐ約束だった。
「そうは言っても東京は楽しすぎちゃって、『何年かしたら帰るから』って、こっちで就職させてもらったんです。残るからには限られた時間を楽しまなきゃって気持ちと、一旗揚げようじゃないけど、東京じゃなければできないことをやろうと思いました。それで派手な会社、分かりやすい会社、さすが東京だよねって会社を探したんです。上京したばかりの頃、ある先輩に、一番入るのが難しい会社は電通だって聞いたことを思い出し、電通と博報堂、それにフジテレビを受けました。結果は当然、玉砕。バイト先の先輩に『ウチに来ない?』と声を掛けてもらって、ワールドを受けることにしたんです」