落ち込んだら頑張らない"絶望生活"に苦しんだ作家の復活法

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 ポジティブ思考礼賛の風潮の中、“絶望”をテーマに文学やドラマ、音楽などを紹介する、“文学紹介者”頭木弘樹さん(写真)の書籍がジワジワと注目を集めている。8年前の初の著書「絶望名人カフカの人生論」(飛鳥新社)は10万部のヒット。この春からは、「絶望名人――」の漫画化作が原案のネットドラマ「カフカの東京絶望日記」が配信されている。

 頭木さんが“絶望”をテーマにしたのは、自らの体験がもとになっている。大学3年の時、難病の潰瘍性大腸炎を患い、医者から「一生治らない」と言われ、13年もの闘病生活を送った。医学が進歩し、手術を経て、現在は何とか人並みの生活を送っているが、長い“絶望生活”を味わった。

「入退院を繰り返し、将来どころか生きる喜びを見いだせなかったとき、テレビのバラエティー番組や成功者の明るい名言集などに接すると、むなしくつらかったのですが、ネガティブな文学作品に救われました。絶望は一足飛びに解消されず、その間に孤独が漏れなくついてきますが、文学作品は私の絶望に寄り添い孤独を癒やしてくれたのです。絶望しているときは、ポジティブなものではなく、ネガティブなものが切実に必要なのだと実感しました」(頭木さん)

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