40歳で“肩叩き”の衝撃…業績好調でも進む早期退職若年化
平均寿命は80歳を超えていて、人生100年時代が迫っている。元気で長生きできればいうことはないが、生活の糧となる仕事は、そんなに長く続けられるか。令和のリストラは、40歳から始まる。人生の折り返しを迎える前に、クビを切られかねないのだ――。
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■ITや製薬で続々
IT業界のリストラはすさまじい。富士通は昨年10月、5000人規模の配置転換を行ったのに続き、今年3月末までに早期退職制度で45歳以上を対象に2850人をリストラ。経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)はモバイル事業の縮小で40歳以上を対象に1200人を削減。東芝が早期退職で募集したのは1060人だ。
東京商工リサーチによると、昨年は1社だった1000人超の早期退職募集が今年上半期ですでに3社ある。規模の大きさだけでなく、見逃せないのが若年化だ。
上半期に早期退職を募集した上場企業は17社。年齢制限を設けたケースでは、富士通のように45歳以上が10社と最多だったが、JDIのように40歳以上も2社あり、半導体メーカーのメガチップスは何と35歳以上だ。