秋真っ盛りの「飛騨高山」で町歩きと山歩きを同時に楽しむ

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 外国人観光客、いわゆるインバウンドでにぎわう飛騨高山。天領として栄えた面影を今に残す古い町並みが有名だが、北アルプスの山々にも近く、気軽に3000メートル近い山の頂に行くことができる。つまり町歩きと山歩きが同時に楽しめる一石二鳥の旅。秋の行楽シーズン真っ盛りに体験してきた。

 ◇  ◇  ◇ 

 日本列島のど真ん中、人間の体ならへその位置にある飛騨高山。鉄道だと名古屋から約2時間半、富山からでも約1時間半かかる。首都圏からだと直行バスのほうが便利というくらいアクセスは良くないが、むしろ“旅情を長く味わえる”と前向きにとらえるのが旅なれたオトナというものだ。

 なので行きは無理せず、のんびり夕方に現地入り。これなら例えば金曜日に半休を取り、職場から直接向かうなんてのもありだ。

 高山駅に着いたらまずは投宿。男の一人旅だからビジネスホテルで十分だ。今回泊まった「スパホテルアルピナ」(℡0577・33・0033)は屋上に天然温泉があり、長旅の疲れを癒やすことができる。

 夜のとばりが下りたら町へ繰り出す。高山駅東口駅前から宮川までの広範囲に飲食店が点在。居酒屋が多い「一番街」、スナック中心の「二番街」、カウンター寿司やジビエ料理などが楽しめ、インバウンドにも人気の「でこなる横丁」など店が集まるエリアもあり歩き飽きない。

 今回お邪魔したのは飛騨国分寺近くの「樽平」(℡0577・32・5490)。飛騨の郷土料理と地酒を楽しめる店として地元では知られた存在だ。古民家風のしつらえで、カウンターの奥には広い畳の座敷がある。大女将と娘の若女将、2人で切り盛り。

 まずは地ビール「飛騨高山麦酒」で乾杯。口取り(お通し)はカレー味のカボチャサラダとししとうのじゃこ炒めだ。初めてなら飛騨の名物が一口ずつ楽しめる「ざいごもり」を頼むべし。あとは「煮いか」「味つけ揚げ」「けいちゃん」「漬物ステーキ」など、ずらり揃う飛騨の郷土料理メニューからお気に召すまま。

 飛騨の地酒は飲み比べセットが冷酒・純米・にごりと3種類もあるのがうれしい。大女将の出身地の秋田の銘酒も揃う。迷ったら利き酒師の資格を持つ若女将にご相談あれ。地元客も多いので、杯をかわしつつ2軒目の情報収集をするのもいいだろう。

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