埋没林と日本随一の飲み屋街…富山県魚津市でぶらり一人旅
魚津と聞いてさっと場所が思い浮かぶ人は相当な富山ツウだ。県の北東部に位置し、富山駅からは列車で20分あまり。名物は蜃気楼と埋没林(?)という地味な町なのだが、戦国武将ファンには有名な合戦があった場所で、日本随一の飲み屋街もある。中高年サラリーマンの一人旅におすすめのスポットなのだ。
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まずは魚津の歴史をひもとくべく、駅前からバスで20分ほどの「魚津歴史民俗博物館」(①℡0765・31・7045)へ。「歴史民俗資料館」「吉田記念郷土館」「旧沢崎家住宅」の3つからなり、天神山の中腹にある。
メインは「吉田記念郷土館」。市内の遺跡から出土した考古資料や歴史資料を通し、旧石器から現代に至るまでの魚津の歴史を垣間見られる。施設がある天神山も、上杉の悲劇と呼ばれた「魚津城の戦い」の舞台のひとつ。織田軍に攻め込まれた魚津城を救援するため上杉景勝が陣を敷いた城があった。
ちなみに、館名の「吉田」はYKKの前身吉田工業株式会社の寄付によるため。創業者の吉田忠雄が魚津の出身なのだ。
お隣の歴史民俗資料館には、魚津漆器などの伝統工芸品や、江戸時代からの農具・漁具などの民俗資料を展示。2階には世界初のテレビ公開実験に成功した川原田政太郎博士の資料が、彼をモデルにしたNHK朝ドラ「凜凜と」の資料とともに展示されており、一見の価値ありだ(12月1日~3月31日冬季休業)。