昆虫食広がる?大学生が仕掛けた「コオロギ菓子」誕生秘話
タイから輸入した養殖の食用コオロギパウダー10匹分を使用した「コオロギのお菓子」が、注目を集めている。この年末年始、JR高崎駅構内(群馬)の土産ショップ「群馬いろは」で、約500箱の「コオロギのゴーフレット」(3枚入り650円、8枚入り1520円)が飛ぶように売れた。仕掛け人は、大学で昆虫食の研究をしている高崎経済大4年の桜井蓮さん(22)。
「卒論テーマの『昆虫食の心理分析』を実際に学ぶため、昨夏、タイを訪れたのが、開発のきっかけです。タイは昆虫食が伝統的に残り、かつ先進的に研究している地域なのです」(桜井蓮さん)
経済的に豊かな地域であれば、肉や海産物からタンパク質や栄養素を摂取できるが、貧しい内陸部ではどうしても不足がち。かつては日本でも、海なし県の群馬や長野などでは、「イナゴ」や「蜂の子」が貴重なタンパク源だった。