不評アベノマスクまた誤算…ネットやリアル店舗で供給回復
「混乱を招いたことは私の責任。おわび申し上げる」
コロナウイルス禍を巡り5回目となった17日の会見で、安倍首相は珍しく頭を下げた。緊急事態宣言の対象地域の唐突な全国拡大や、臨時給付金30万円案を撤回して一律10万円給付を決めたドタバタを謝罪。もっとも、それ以外は新味も中身もゼロ。きのうから配布が始まった不評のアベノマスクについては「需要はある」と相変わらずの強弁だったが、品薄とはいえ紙マスクは少しずつ流通し始めている。泥縄対策にはほとほとウンザリだ。
安倍首相は目玉政策のハズだった全世帯の2割しか対象にならない30万円給付をやめて一律10万円給付に翻意した理由を問われると、「連帯して乗り越えていく中で、一律10万円給付が新しい判断」とムニャムニャ。肝心の給付時期などについては「できるだけ早く」「具体的な方法については急ピッチに進める」とはぐらかした。
一方、緊急事態宣言の全国拡大は、一律10万円給付の「政治判断」を演出するためだともっぱらだが、「尾身会長はじめ、諮問委員会の専門家の皆さんから賛同をいただき、政府対策本部において決定した」の一点張り。緊急事態宣言の解除や自粛要請のメドなど、国民が知りたい疑問については終始、お茶を濁した。一体何のための会見なのか。