相次ぐ緊急地震速報 コロナ禍で巨大地震が来てしまったら

公開日: 更新日:

 首都圏ではGW中に2度も、「緊急地震速報」が鳴った。先月は長野県中部で50回以上の揺れを観測しており、収まったと思ったらこれだ。もはやどこで巨大地震が起こってもおかしくないが、コロナ禍の自粛生活中だけに心配事も大きい。

 ◇  ◇  ◇

 コロナに紛れてしまっているが、こちらの天災も頭をもたげる。

 先月21日、内閣府有識者検討会が北海道沖から岩手県沖の太平洋側にある日本海溝・千島海溝沿いを震源とした巨大地震の被害想定を公表した。さほど大きな話題にはならなかったが、最大規模はM9クラスで、北海道から岩手県にかけ約30メートルの津波が押し寄せ、関東圏でも北茨城市が6.5メートル、千葉県旭市は6.6メートルが想定されている。

 立命館大特任教授の高橋学氏(災害リスクマネジメント)が言う。

「内閣府がこのタイミングで公表したのは、東日本大震災がまだ途上であることを伝えていると考えます。3.11の余震によるアウターライズ型地震はすぐ起きてもおかしくない。海溝型の大規模な地震の後に起きる津波を伴う地震で、2004年のスマトラ島沖地震(M9.1)でも、8年後に発生しています」

 東北地方だけの問題ではない。特に3.11でも影響を受けた茨城県や千葉県では地震が続いている。とくに千葉は、スーパー南海地震に関係する「フィリピン海プレート」にも近接しているのだ。

「現在の状況を見ていると、茨城、千葉から首都圏以南の太平洋側にかかる太平洋プレートと、沖縄に続くフィリピン海プレートによって引き起こされる海溝型地震や直下型地震が発生しやすくなっています。つまりスーパー南海地震です。首都圏や大阪などのように人口密度が高い場所でリスクが高まっています」(高橋学氏)

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  2. 2

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 3

    箱根駅伝は「勝者のノウハウ」のある我々が勝つ!出雲の7位から良い流れが作れています

  4. 4

    女子プロレス転向フワちゃんいきなり正念場か…関係者が懸念するタレント時代からの“負の行状”

  5. 5

    高市首相「午前3時出勤」は日米“大はしゃぎ”会談の自業自得…維新吉村代表「野党の質問通告遅い」はフェイク

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  3. 8

    学歴詐称問題の伊東市長より“東洋大生らしい”フワちゃんの意外な一面…ちゃんと卒業、3カ国語ペラペラ

  4. 9

    村上宗隆、岡本和真、今井達也のお値段は?米スカウト&専門家が下すガチ評価

  5. 10

    自死した元兵庫県議の妻がN党・立花孝志党首を「名誉毀損」の疑いで刑事告訴…今後予想される厳しい捜査の行方