8月の自殺者が15%増 コロナで踏ん張るも“心が折れた”恐れ
やはりコロナ禍の影響なのか――。
警察庁によると、この8月、全国で自殺した人は前年同月比246人も増えて1849人となった。15.3%増の大幅増だ。
今年の自殺者の推移を見ると、前年同月比は1月の横ばい以降、2~6月は大幅に減っていた。
ところが、7月に前年同月比2人増と横ばいになり、8月に大幅増となった。
厚労省は新型コロナウイルスの感染拡大が自殺者の増加に影響しているのかどうか、詳しく分析するという。東京商工リサーチ情報本部長の友田信男氏が言う。
「自殺者の増加は、コロナ不況の影響を否定できないでしょう。6月まではさまざまな政策が打たれ、経営が厳しい中でも多くの経営者はまだ先々に絶望はしていなかった。歯を食いしばっていました。6月にいったん第1波が収まりましたが、7月初めから再び感染が広がり、将来を見通した時、『もうダメだ』と悲観的になる人が増えたと推察しています。実際、夏ごろから廃業を考える中小企業の経営者が増えています。自殺者の増加も同じ要因だと思われます」