熊谷聖司
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熊谷聖司デジタルデータソリューション株式会社代表取締役

1976年生まれ。2000年デジタルデータソリューション株式会社入社。03年役員に就任。04年データ復旧事業を立ち上げ。07年以降、国内データ復旧市場で日本一の実績。14年同社代表取締役に就任。

スマホは持ち運べるアルバム…写真はマメにバックアップを

公開日: 更新日:

 いまやスマホのある生活が日常となり、日頃から気軽に写真を撮ることが可能となりました。子どもの入学式や卒業式などの成長記録、結婚式のような人生の一大イベントの大切な思い出をスマホの中にデータとして保存している方は多いと思います。

 スマホのなかった時代では、DTP専門店で現像、焼き付けした写真を1枚ずつアルバムに貼り、年を重ねるごとにアルバムの数は増えていきました。その時代を生きてきた中高年層の中には「古い写真をまとめたアルバムの置き場所に困る」といった悩みを抱えていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 しかし今では、スマホやデジカメで撮影した写真をプリントすることも少なく、大部分をスマホ内にデータとして保存している方がほとんどでしょう。現代のスマホは「持ち運べる写真アルバム」の役割を果たしています。

 そんなスマホを水没、破損してしまうと、突如として大切な写真が見られなくなることがあります。

 私の会社にも、データ復旧サービス“デジタルデータリカバリー”宛てに写真データの復旧相談を数多くいただきます。「スマホが破損した。生まれたときからの子どもの写真が全部入っている」「思い出の写真が見られなくなった」といったご相談が年間数千件単位で届き、中には電話の向こうで泣いている方もいらっしゃいます。

 そんなご相談、ご依頼に対応すべく、エンジニアは日々研究を続けていますが、これまで成功例がないケースもあります。そのひとつが車にひかれたスマホです。ご相談いただいたのは京セラ製の「TORQUE G03」という機種。防水・防塵・防湿・耐衝撃といった高耐久性能を誇ります。1・8メートルの高さから鉄板やコンクリート上へ落下させても問題なく動作する非常に頑丈なスマホです。しかし、車にひかれてしまったことで内部の基板が完全に折れてしまい、データが取り出せない状態でした。

 データを取り出すにはデータの保存されたメモリーチップを正常な基板へ移植する「基板の完全移植」が必要でしたが、これまでスマホで基板完全移植を行い、データ復旧に成功した例はありませんでした。それでも担当エンジニアは、「できるまでやる」とトライしてくれました。

「二度と撮れない」大切なデータはバックアップへ!

 スマホの復旧作業は部品の取り外しやメモリーチップをハンダ付けするなど、非常に精密な作業が必須となります。基板上の特定の場所に少しでも傷をつけてしまうと移植は不可能となってしまいます。しかし、試行錯誤を繰り返し、結果として無事に写真データを復旧させることに成功したのです。

 これまで撮りためてきたお子さんの写真データを元のきれいな状態で見ることができ、お客さまは大変喜んでくださいました。

 子どもの成長記録や亡くなった家族の生前の姿といった「二度と撮れない写真」は誰にとっても宝物です。また、東日本大震災や昨年の台風19号といった災害時にも、私の会社ではデータ復旧のご相談を多数いただいています。

「持ち運べる写真アルバム」の大切なデータを永遠になくしてしまうことがないよう、日頃からパソコンやクラウドへこまめにバックアップしておきましょう。 

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