SALLiA(サリア)
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SALLiA(サリア)歌手、音楽家、仏像オタク二スト、ライター

歌って作って踊るスタイルで話題を呼び、「イデア」でUSEN 1位を獲得。2018年より仏像オタクニストの活動を始め、初著「生きるのが苦しいなら」は紀伊國屋総合 ランキング3位 を獲得。近著に「アラサー女子、悟りのススメ。」(オークラ出版)がある。

埼玉・川越の寺が同性婚に取り組んだワケ 気になる費用は

公開日: 更新日:

 多様化する生き方として昨今、議題に上がるのが「LGBTQ」。該当する割合は約13人に1人と、左利きの人数とほぼ同じとされ、思ったよりも身近にあり、誰もが自分のこととして考えるべきだろう。そんな中、仏教界でもLGBTQへの理解を深めようという動きが見られつつある。同性婚を始めた埼玉県・川越市にある「最明寺」の副住職・千田明寛氏に話を聞いた。

  ◇  ◇  ◇

■意識が変わったインド留学

「LGBTQに対する私の意識が変わったのはインド留学でした。インドといえば、さまざまな人種や宗教、言語が入り交じって成り立っている『多様性』の国です。日本とは異なり、皆が人種なり宗教なり自分たちのアイデンティティーを主張し合い、時にはぶつかりながらも共存している。これができるのは、自分とは違う他者への気遣いや思いやりがあるからだと感じました」

 その後、千田氏は川越市で性の多様性を祝うレインボーパレードが開催された際に参加し、多くの当事者と知り合う機会に恵まれた。そして昨年5月、市が同性カップルを認めるパートナーシップ宣誓制度を始めるとの告知。鎌倉時代からこの街に根付く伝統宗教施設として、最明寺としても何か街の動きをサポートできないかと始めたのが、全てのカップルを対象にした仏前結婚式だったという。

 お寺といえば、どうしても「死」や「葬式」のイメージが先行する人が多い。しかし本来、仏教は「生きている人間」のためのものだった。千田氏がこう続ける。

「今、仏教界では盛んにLGBTQについて学ぶ講習会が開催されています。ただ、話題の多くはLGBTQ当事者の方が亡くなった時の戒名問題や、同性パートナーの方と同じ墓地に入れるのかなど、死に関連する話が先行している印象です。それは決して悪いことだとは思いませんが、せっかくならお寺のイメージを変えるためにも、人の門出を祝いたいと、あえて仏前結婚式でこのテーマに取り組もうと決めました」

仏前結婚式の費用は?

 仏教は、カースト制度を否定する形でインドから始まった。誰もが平等だと説くからこそ、果たせる役割があるのだ。

「仏教では、全ての人は生まれながらにして職業や外見によって優劣は決まらず、その人の行為によって決まると説きます。そこには当然セクシュアリティーも含まれます。世界の宗教の中でも明確に同性愛を否定していない仏教は珍しいとされております。そのような仏教の寺院で同性婚を行うことは、世界中の人に仏教の素晴らしさを知ってもらうという意味で非常に意味があることだと感じております」(千田氏)

 費用は一律20万円で、好きな衣装で式を挙げることができるという。式は全て天台宗式で行い、体感としては神社での結婚式に似ているのだそう。

 多様化する生き方に応じた選択肢をいかに増やしていけるか。お寺の新たな挑戦ともいえる。 

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