河野発言が混乱に拍車 ワクチン供給スケジュール“ほぼ白紙”

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 新型コロナウイルスワクチン接種を巡り、政府の「迷走」が止まらない。厚労省が14日に米ファイザー社製のワクチンを承認、17日から医療従事者への先行接種が始まるが、今後のワクチン調達のスケジュールはほぼ「白紙」。何も決まっていないのが実情だ。調達担当に抜擢された河野行革相と厚労省との“食い違い”が混乱に拍車をかけている。

 ◇  ◇  ◇

 15日の衆院予算委員会で、立憲民主の西村智奈美議員が河野行革相の過去の発言を引き合いに、ワクチン供給を巡る「齟齬」について追及。次の内容を明らかにした。

 厚労省は、国民が接種するワクチンを選べるかどうかについて「自治体がその時に供給しているワクチンを接種してもらう」との立場だったのに、河野行革相は8日の衆院予算委で「国民の皆さまにそれぞれ選択していただく」と発言。西村議員から政府内の不一致を指摘された。

 改めて認識を問われた河野行革相は「(ワクチンを)打つ、打たないの選択ができる」とチャッカリ修正。“食い違い”は他にもある。

 厚労省が「高齢者の接種は3月下旬から」と説明してきた一方、河野行革相は先月27日に「早くても4月1日以降になる」と断言。西村議員から政府内の「齟齬」を生んでいる張本人だと指摘されると、「政府の基本的対処方針は令和3年前半までに全国民に行き渡る数量の確保を目指すこと。それに基づいた発言だ」などと開き直った。

 接種できるワクチンの数量も「3億1400万回分」なのか「2億9000万回分」なのか、ハッキリしない。「供給スケジュールはほぼ白紙」(厚労省関係者)というから、基本方針を実現できるかも怪しい。一般国民の接種開始は夏以降になる可能性が高い。

 しかも、15日になって突然、政府高官は「4月1日以降」としていた高齢者の接種開始がずれ込む可能性があると言い出している。

「政府は6月末までに全国民に提供できるワクチン確保を目指す、としていますが、ファイザー社との契約による供給時期は『年内』へと後ろ倒しになりました。政府が契約内容を公開しないので、何が、どこまで決まっているのか、国民には分からないのが実態です。世界中でワクチン争奪戦が起きていることを考えると、政府が目指す『6月末まで』の供給は難しいでしょう」(医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏)

接種時期は分かるAI予測サービスが登場

 ワクチン接種が見通せなければ、コロナ禍も収束しない。いつ、ワクチン接種は始まるのか。今、話題になっているのがAIを用いたワクチン接種予測のアプリだ。

 JX通信社が運営するニュースアプリ「NewsDigest」で、15日から提供され始めた。生年月日や住んでいる地域、職業や基礎疾患の有無を入力するだけで、AIが接種時期を予測してくれる優れモノだ。

 監修は、データやアルゴリズム、数学を使ったビジネスデザインを専門とするエール大学の成田悠輔助教授。早速、日刊ゲンダイ記者も同サービスを試してみたところ、「約5~7カ月以内」(都内在住20代)、「約5~8カ月以内」(同50代)と、若干の差があった。あくまでも参考程度とはいえ、供給スケジュールが不透明な現実を踏まえれば、AIが夏以降に接種可能とはじき出したのもうなずける。

 菅政権の迷走に国民はもっと怒った方がいい。

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