2022年も居酒屋は“受難の年”…客足戻らぬまま協力金カットで「倒産ラッシュ」の可能性

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 2021年(1~12月)の「居酒屋」の倒産件数は、152件(前年比12.6%減)と、2020年(174件)に次いで、過去30年間で2番目の多さだったことがわかった。東京商工リサーチが集計した。新型コロナの影響をモロに受けた形だ。

 その一方、コロナ禍の“巣ごもり需要”の恩恵を受けて、「持ち帰り飲食サービス業」の倒産は16件(同38.4%減)、「宅配飲食サービス業」も23件(同37.8%減)と、過去10年間で最少を記録した。

 居酒屋は2021年、「緊急事態宣言」が度々発令され、「時短営業」を強いられた。2022年も、年明けからオミクロン株の感染が拡大し、沖縄、広島、山口に「まん延防止等重点措置」が適用されている。2022年も居酒屋には受難の年になるのか。外食ジャーナリストの中村芳平氏はこう言う。

「この2年間、倒産した居酒屋もありますが、時短営業の協力金を受け取り“バブル”となった店も結構あります。時短営業に協力すると1日に最高6万円ももらえますからね。1カ月に25日営業だとすると、何もしなくても月に150万円の収入となる。居酒屋が正念場を迎えるのは、むしろ新型コロナの感染が落ち着いた後です。この2年間で国民の生活スタイルは大きく変わってしまった。新型コロナが収束しても、以前のようにサラリーマンで居酒屋が満員になることはないでしょう。居酒屋業界が恐れているのは、客数はコロナ禍以前に戻らないのに、“緊急事態宣言”や“まん延防止等重点措置”は発令されず、国からの支援がなくなる状況です。2022年は、そうした年になる可能性が高いと思います」

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