4月の満月「ピンクムーン」が全国各地で観測 月の引力と地震が関係するって本当?

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 4月17日は満月だった。4月の満月は春に開花する花の色から「ピンクムーン」とも呼ばれ、全国各地で観測された。年に1度のピンクムーンには「願い事が叶う」「恋愛運が上がる」などとロマンチックな言い伝えもある一方で、SNSでは〈今日は満月だよ 大きい地震は来ませんように〉〈毎回、満月のたびに大地震が起きないように心の中で祈っているけど〉と心配する声も多かった。月の引力と地震は深い関係があるとされるからだ。

 たとえば、2010年12月21日の皆既月食の翌日には、父島近海でマグニチュード7.4の地震が発生したり、11年の東日本大震災の8日後には、スーパームーンが出現している。

 これには武蔵野学院大特任教授・島村英紀氏(地震学)も日刊ゲンダイの記事「震災前年と直後にも…『皆既月食』は大地震の前兆なのか」(2014年4月15日掲載)で、〈月と太陽の引力が地震を引き起こすことは、昔から学会などで指摘されています。特に月の引力の作用は大きい〉と指摘している。

 2016年9月には、東大の研究チームが「巨大地震は大潮の時期に発生確率が上昇する」と結論付けている。世界の巨大地震である、04年12月26日に発生したインドネシア・スマトラ島沖地震(M9.3)や10年に発生したチリ・マウレ地震(M8.8)などでは、月と太陽の引力が強大になる期間に起きていたという。

 気象庁のまとめによると、日本周辺域で3月に発生したM4以上の地震は195回。月別で2012年12月以来の多さ。4月17日は熊本地震から丸6年を迎えたこともあって、純粋に満月の美しさに浸れない人も多かったようだ。

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