イスラエルの遺跡から発掘! よみがえった1万2000年前の「笛の音」

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 イスラエルとフランスの考古学者らが、約1万2000年前の骨製の笛を再現し、話題になっている。その研究結果が専門誌「ネイチャー・サイエンティフィック・リポート」6月9日号に掲載された。

 1995年から発掘が始まったイスラエル北部フラ湖近郊の丘陵地にある、亜旧石器時代「ナトゥーフ文化」の考古遺跡「アイン・マラッハ」では、これまでに複数の穴が開いた小さな鳥の骨が発掘されてきた。

 当初、専門家たちはこの穴を自然にできたものと考えていたが、研究チームの一人、ヘブライ大学のローラン・ダビン博士は、穴が人工的に開けられたもので、骨は笛として使われていたと仮定。笛を再現して鳴らしてみると、猛禽類の鳴き声に似ていた。ダビン博士は、笛を鳴らすことで、獲物となる小鳥などをパニックに陥れ、捕獲していたと推測している。

 写真は、ダビン博士がユーチューブで公開した笛の音の動画のひとコマ。1万2000年前の祖先が鳴らした太古の笛の音を聞きたい人は、「Laurent Davin」でユーチューブ検索してみてください。

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