著者のコラム一覧
和田秀樹精神科医

1960年6月、大阪府出身。85年に東京大学医学部を卒業。精神科医。東大病院精神神経科助手、米カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長。著書多数。「80歳の壁」(幻冬舎、税込み990円)は現在、50万部のベストセラーに。最新刊「70歳の正解」(同)も好評発売中。

飲み過ぎはよくないけれど…1週間にビール中瓶6本までなら認知症のリスクが低下

公開日: 更新日:

 今年は、コロナ禍の自粛生活が終わり、いつもの年末ムードが漂っています。読者の中には、仲間との忘年会や新年会などを楽しみにされている方も、少なくないでしょう。今回は、お酒について紹介します。

 私もワインが好きですから、アルコールについてはちょっぴり耳が痛いところもありますが、脳との関係において飲み過ぎはよくありません。ほどほどを心掛けることがとても大切です。

 ほどほどとは、純粋なアルコール量で1日20グラムまで。日本酒は1合、ビールは中瓶1本、ワインは240ミリリットル、焼酎は25度で110ミリリットルに換算するとされます。

 米国で65歳以上の男女5888人を対象にアルコール摂取量と認知機能を調べる前向き研究を行ったところ、1週間にビールを1~6本飲酒するグループは、まったく飲まないグループや1週間に1本未満のグループに比べて認知症のリスクがむしろ低かったのです。

 脳には、「血液脳関門」という有害物質の侵入を阻止する“関所”がありますが、お酒を飲み過ぎるとここを突破し、記憶に重要な役割を担う海馬を麻痺させます。酔って記憶を失うのは、その影響です。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ