「ドアマン募集」という名の警備員の求人 面接官は「挨拶ができればいい」と繰り返した

公開日: 更新日:

警備員編

 求人サイトで「ドアマン募集」を見かけた。ドアマンといえば名門ホテルの玄関に立ち、内外から来た宿泊客を迎える仕事。募集広告の惹句に「一流のマナーが身につきます」と書かれている。どんな仕事なのか興味津々で応募すると「面接にどうぞ」との連絡が来た。

 先方の事務所は山手線主要駅から徒歩12分の古ぼけたマンション。小さな応接室で待っていると、内田氏(仮名)という社長が現れた。

 部屋に入る前に内田氏が玄関に行くのが見えたので、応接室から身を乗り出してのぞくと、私の靴をチェックしている。きれいに磨いているかを確認したようだ。私は靴磨きが好きで、当日もきちんと磨いてきたので好感を得たはずだ。

 面接の最初に履歴書を渡すと、「いまお住まいのマンションは分譲ですか?」と聞かれた。

「ええ。ローンの返済は終わりました」

「なるほど」

 内田氏の声にどこか安心した響きがある。その理由はすぐに判明した。ドアマンとは名ばかりで、業務の実態は警備員、つまりガードマンなのだ。要するにお金に困っていては問題を起こす可能性があるというわけだ。そのためローンの残債もなく、年金をきちんと受け取っている人が好ましいということらしい。気になる仕事内容は……。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー