「ドアマン募集」という名の警備員の求人 面接官は「挨拶ができればいい」と繰り返した

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警備員編

 求人サイトで「ドアマン募集」を見かけた。ドアマンといえば名門ホテルの玄関に立ち、内外から来た宿泊客を迎える仕事。募集広告の惹句に「一流のマナーが身につきます」と書かれている。どんな仕事なのか興味津々で応募すると「面接にどうぞ」との連絡が来た。

 先方の事務所は山手線主要駅から徒歩12分の古ぼけたマンション。小さな応接室で待っていると、内田氏(仮名)という社長が現れた。

 部屋に入る前に内田氏が玄関に行くのが見えたので、応接室から身を乗り出してのぞくと、私の靴をチェックしている。きれいに磨いているかを確認したようだ。私は靴磨きが好きで、当日もきちんと磨いてきたので好感を得たはずだ。

 面接の最初に履歴書を渡すと、「いまお住まいのマンションは分譲ですか?」と聞かれた。

「ええ。ローンの返済は終わりました」

「なるほど」

 内田氏の声にどこか安心した響きがある。その理由はすぐに判明した。ドアマンとは名ばかりで、業務の実態は警備員、つまりガードマンなのだ。要するにお金に困っていては問題を起こす可能性があるというわけだ。そのためローンの残債もなく、年金をきちんと受け取っている人が好ましいということらしい。気になる仕事内容は……。

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