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黒岩泰株式アナリスト

山一証券、フィスコなどを経て、2009年4月に独立。独自理論である「窓・壁・軸理論」をもとに投資家に、株式・先物・オプションの助言を行う。著書に「究極のテクニカル分析」「黒岩流~窓・壁・軸理論」など。

為替相場に「政府と日銀が介入」の誤解…政府の指示を日銀が実行しているだけ

公開日: 更新日:

「おい、のび太! ジュースとパンを買ってこい」「分かったよ、ジャイアン」「……で、お金は?」「ほれ、これで買ってこい!」

 いわゆる“パシリ”の光景だが、このジャイアンのいいところは、ちゃんとお金を渡すとこ。

「おまえが出しとけ!」にはなっていないことだ。

「俺のモノは俺のもの。おまえのモノも俺のもの」のロジックでいえば、ちょっと「やさしい」と感じるのだが、これが“為替介入”の実態である。

 最近は円相場の下落が激しい。先日、1ドル=154円台に乗せており、約34年ぶりの安値をつけた。市場で警戒されているのが、そう「為替介入」である。行き過ぎた円安に対して、当局がクギを刺そうというのである(この記事が掲載される頃には実際に介入が入っているかもしれない)。

 ここで重要なのが、「政府・日銀が介入」という見出しである。しかし、実際にお金を出して、そして指示をしているのは政府(財務省)である。日銀はただただ実行しているだけ。

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