袴田巌さん再審「無罪判決」追い続けたジャーナリストが公判を振り返る…「姉・秀子さんの涙に胸が熱くなった」

公開日: 更新日:

 今回、袴田さんに無罪判決を下した静岡地裁の国井恒志裁判長は閉廷前に長年、袴田さんの裁判を支援し続けてきた姉の秀子さん(91)に対し、「裁判所として長い時間がかかってしまったことは申し訳ないと思っています」と謝辞を述べ、「末永く心身ともに健やかにお過ごしください」とねぎらいの言葉をかけた。

「秀子さんは信念を持った女性です。50年以上にわたって巌さんの無実を信じ続けてきました。その秀子さんが無罪判決を聞き、法廷で涙を流したのを見た時には、私の胸にも迫るものがありました」(粟野仁雄氏)

 袴田さんはおととい(9月29日)県弁護士会の報告会に出席。秀子さんに促されながら「ありがとうございます」と自身の口で語った。

「警察による苛烈極まりない取り調べや長期にわたる拘禁生活の影響で巌さんは意思の疎通がうまくできません。そんな巌さんを秀子さんが支援者らの前に出したのは、これまで支援し続けてきた人たちに自身の言葉でキチンと謝意を述べて欲しかったからだと思います。会場からは割れんばかりの拍手が起こりました」(粟野仁雄氏)

 拍手に応えるかのように袴田さんは柔和な表情を浮かべていた。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景