著者のコラム一覧
髙橋裕樹弁護士

「すべては依頼者の笑顔のために」がモットー。3000件を超す法律相談実績を持ち、相続や離婚といった身近な法律問題から刑事事件、企業法務まで何でもこなすオールマイティーな“戦う弁護士”。裁判員裁判4連続無罪の偉業を成し遂げた実績を持つ。アトム市川船橋法律事務所。

詐欺かも? でも裁判所からの手紙はよく見ましょう

公開日: 更新日:

 今月2日、警視庁は裁判に出廷しなかったとして刑事訴訟法違反(公判期日への不出頭)容疑で元社長を逮捕しました。この元社長は、カードゲーム企画販売会社の口座から約1億8000万円が不正に引き出された事件で、会社法違反(特別背任)容疑で逮捕・起訴されて保釈中でした。逃走先の宮崎市内で発見されたそうです。

 不出頭罪は、日産自動車の元会長の逃亡をきっかけに、昨年11月施行の改正刑訴法で新設されました。同罪を適用して摘発した事例は全国でも異例だそうです。

 不出頭罪は、刑事事件で保釈中などの者が裁判所の呼び出しに応じず、裁判に行かなかったときに問われる罪です。罰則としては、2年以下の拘禁刑が科されるとされています。それだけでなく進行中の刑事事件の罪についても、より重い刑事罰を負うことになることが多いかと思います。

 不出頭罪は、刑事事件の被告人にのみ適用されるものですが、民事裁判においても、裁判への不出頭は大変な不利益があります。

 例えば、民事裁判を起こされ、被告として裁判所から通知が来た際に、その通知を無視し、その裁判に出席しなかった場合、裁判所はそのまま審理を進め、欠席判決を下すことがあります。この場合、実際のところ事実がどうであったかに関係なく、訴えた側の主張通りに請求が認められてしまうことがあります。

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