東洋大12月実施の「学力テスト導入型推薦入試」に2万人も…"私大連"が苦言で物議

公開日: 更新日:

 基礎学力テスト型推薦入試であれば併願自由であり、他大学志望者も受験できる。だから受験生が殺到して、約2万人が出願したのだ。大学としては、受験者増の効果を予想した入試戦略であったのだろう。ただ短期間で2万人以上の推薦書を審査し小論文や面接などで選抜するのは難しく、2教科の学力テストを実施して受験生を選別する必要があったといえる。

 大学当局は相当の出願者数もありうると想定して入試会場を用意したというから、2万人規模は想定内だったようだ。同大の場合、推薦入試でも複数学科出願できるので実志願者はもっと少ないだろうが、仮の計算として、1人当たり受験料3万5000円で2万人弱、最大限計7億円弱の収入となる。ただその分、同大学の一般入試出願者が減っているケースもあるので、微妙なところだ。また12月中旬の入学手続きには入学金25万円は必要で、これは他大学などに合格して入学を辞退しても返却されない。併願可の推薦入学なので、入学辞退者がかなり生まれる可能性はあり、この辞退者の入学金なども相当な金額になりそうだが、不確定要素が大きい。とはいえ東洋大の狙いは、受験生の関心を引き、多様な志願者を集め、経営収入もやや増加して、まずまずの成果といえよう。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも