南海トラフ巨大地震の想定死者数は29.8万人…新たな「災害関連死」を避ける方法

公開日: 更新日:

狭さからエコノミー症候群が多発する

車中泊は要注意(C)日刊ゲンダイ

 ミャンマーとタイを襲ったマグニチュード7.7の地震で3500人を超える犠牲者が出ている。地震の発生は他人事ではなく、国は3月31日、南海トラフ巨大地震の最新被害想定を発表。全国の死者数は29万8000人と厳しいものとなった。そして今回新たに追加されたのが「災害関連死」という項目だ。

  ◇  ◇  ◇

 これだけ防災・減災が呼びかけられながら、10年前の想定からほぼ変わらない悲しい結果に。

 政府の中央防災会議の前回(2012年.13年)の想定死者は最大約32.3万人。建物の耐震化や海岸堤防、避難路の整備などで大幅に改善されるはずだったが、最新想定はわずか2.5万人減の最大約29.8万人。全壊焼失棟数も約235万棟で、これも前回の約238.6万棟とほぼ変化がなかった。逆に資産などの被害は13年の約214.2兆円から約270.3兆円に増えている。

 この10年で確かに住宅の耐震化率は79%から90%に向上したが、いかんせんその10年で高齢者や要支援者も増えている。 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り2,443文字/全文2,894文字)

メルマガ会員
0円/月(税込)
今なら無料で日刊ゲンダイDIGITALの有料会員限定記事と競馬記事をそれぞれ3本試し読みできます!
オススメ!
プレミアム
2200円/月(税込)
日刊ゲンダイDIGITALの有料会員限定記事読み放題。最新の紙面をビューアーで閲覧可。競馬出走表も予想も全部読める。会員限定オンライン講座見放題。会員限定のプレゼントも。
スタンダード
780円/月(税込)
日刊ゲンダイDIGITALの有料会員限定記事が月50本まで読める。
新聞郵送セット割
3550円/月(税込)
プレミアムプランのサービスに加えて新聞も郵送で後日お手元へ。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    「育成」頭打ちの巨人と若手台頭の日本ハムには彼我の差が…評論家・山崎裕之氏がバッサリ

  5. 5

    進次郎農相ランチ“モグモグ動画”連発、妻・滝川クリステルの無関心ぶりにSNSでは批判の嵐

  1. 6

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    銘柄米が「スポット市場」で急落、進次郎農相はドヤ顔…それでも店頭価格が下がらないナゼ? 専門家が解説

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題か...大谷の“献身投手復帰”で立場なし