能登半島地震被災者「医療費負担免除」打ち切りで受診控えが深刻化…対象者の7割が「影響ある」

公開日: 更新日:

 アンケートの自由記述欄では、窮状を訴える声が相次いだ。「家が全壊、土地も液状化。今後、どう生活していけばいいのか」「足の指が腫れ、自己流で手当したら悪化。病院で『なぜもっと早く来ない』と怒られた。お金がかかると言えずつらい」「慣れない土地での生活で、体調が悪くなるばかり」といった回答が寄せられた。

 今月1日で、発災から1年10カ月が経った。建設業者の人手不足から、住まいの再建や災害公営住宅の建築が思うように進んでいない。被災者は仮設住宅への入居や、避難に伴うコミュニティーの離散など急激な環境変化を経験し、精神的負担も大きい。震災前の生活を取り戻したとは言い難く、健康の悪化や災害関連死のリスクは高いままなのだ。

「被災者から寄せられる要望はいろいろあるが、医療費負担免除の継続を望む声が一番多かった。それだけ、被災者の生活が苦しいということ。着の身着のまま避難して財産を全て失った人も多く、最近は物価高が直撃している。産業の復興は徐々に進むが、被災者の健康面を軽視した免除打ち切りは非情な対応だ」(地元政界関係者)

 人々の健康なくして、復興と言えるのだろうか。

  ◇  ◇  ◇

 高市政権は病人・弱者を切り捨てようとしている。関連記事【もっと読む】【さらに読む】などで詳しく報じている。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態