犬に「生肉」は大丈夫?アンチエイジングや体質改善も?獣医師に聞いたペットの栄養の嘘とホント

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■グルテンフリーでアレルギー体質も改善?

 また、最近は「生肉」を与える飼い主が増えていることにも懸念しているという。

「飼い主さんに聞くと、『オオカミは生肉を食べていたから』『酵素が摂れていい』という理由からで、その考え方も理解できますが、生肉の衛生管理はとても難しく、問題が起きてからでは遅い。昔は生レバーなどもありましたが、今は危険性が明確になっている。私は獣医として、生肉は推奨していません。家庭での管理は特に難しいので、基本的には食べさせないでほしいという立場です」

 ちなみに、犬にもグルテンフリーでアレルギー体質の改善や抗酸化作用でアンチエイジングができるのだろうか。

「アレルギー体質の子は、グルテン・グレインフリーにした途端にお腹が整ったという例も多いです。ただ、アレルギーがないなら無理に避ける必要はありません。自己判断の切り替えは危険なので、まず栄養に強い獣医に相談するのがおすすめです。また”若返り”ですが、白内障など、活性酸素による退行性変化は犬も同じです。抗酸化物質は臓器の酸化を抑えるので、白内障サプリなどにも使われています。エビデンスは人ほど多くありませんが、抗酸化作用が良い方向に働くことは分かってきています」
 
 とはいえ、愛犬の食事が一生、「ドライフードだけではかわいそう」「毎食同じものでもいいの?」という声は少なくないが……。

「ドライフードは嗜好性が低く、コーンフレークを毎日食べるようなもの。食材のゴロゴロ感が残るタイプのフードや、トッピングを少し入れるだけでも食事の質が上がります。もちろん、最近の犬は“飽きる”傾向があります。味覚は人の1/10ほどと言われますが、それでも美味しいもの・濃い味はわかる。同じものを続けると食べムラが出て、わがままになることもあります。そのため私は『3種類のフードローテーション』を推奨しています。1年に3通りのベースのご飯(ペットフード)を決めて、ローテで与える方法です。栄養バランスも偏らず、飽き対策にもなります。愛犬のご飯は本当に悩むものだと思います。でも、食事が寿命につながっていくと考えていますから、見直す機会になってもらえたら嬉しいです」

▽佐藤貴紀(さとう・たかのり) 獣医師、日本獣医循環器学会認定医、ハグウェル動物総合病院グループ統括院長。1978年東京都生まれ。麻布大学獣医学部獣医学科を卒業後、伴侶動物医療の道に進む。専門は循環器および栄養学。現在はハグウェル動物総合病院グループ統括院長、The vet南麻布動物病院顧問のほか、公職として東京都獣医師会理事なども務める。「一生のかかりつけ医」を推奨し、人医療と同様の専門分野別治療、予防医療などに注力。

  ◇  ◇  ◇

 物価高でペットの食事も考えるタイミング? ●関連記事【こちらも読む】ペットフードにも値上げの波が…多様化する療養食“シンプル・イズ・ベター”な選び方…もあわせて読みたい。

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