知床遊覧船沈没事故 運行会社社長への判決「禁錮5年」は軽いのか、重いのか?
26人もの命が失われた知床の遊覧船沈没事故。運航会社の社長に言い渡された判決は「禁錮5年」でした。報道に触れて、「これだけの方が亡くなったのに軽すぎるのでは」と感じた方も少なくないと思います。けれども、法律の仕組みを知ると、その見え方は大きく変わってきます。
■実は最大限の刑
今回問われたのは「業務上過失致死罪」です。これは、仕事の中で本来払うべき注意を怠り、人を死亡させてしまった場合に成立する犯罪です。そして法律が定めるこの罪の刑の上限は「5年」と決められています。
つまり今回の判決は、法律で許される中で一番重い刑なのです。裁判所が選べる最大限の刑を科したということであり、上限ぴったりの判決が出ること自体、実は非常に珍しいことです。言い換えれば、裁判所はこの事故を、数ある不注意による事故の中でも最も悪質な部類に位置づけたことになります。出航を取りやめなかった社長の過失の重さ、安全を軽んじた姿勢、そして失われた命の大きさ……。それらを極めて深刻に受け止めた結果だといえるでしょう。


















