有森隆
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有森隆ジャーナリスト

30年余、全国紙で経済記者。豊富な人脈を生かし取材・執筆中。「『ゴーン神話(マジック)』の終焉 日産を覆う不安の正体」(「月刊現代」2006年12月号)、「C・ゴーン『植民地・日産』の次の獲物(ターゲット)」(同09年1月号)などを執筆。「日産 独裁経営と権力抗争の末路――ゴーン・石原・川又・塩路の汚れた系譜」(さくら舎)を3月に上梓。

セブン&アイHD 鈴木天皇の辞任<下>“鈴木家の世襲”を告発

公開日: 更新日:

 “サラリーマン社長”に過ぎない鈴木の世襲問題が表面化したことで、創業家の伊藤家との衝突は避けられなくなった。伊藤家の資産管理会社、伊藤興業はセブン&アイHDの発行済み株式の7・77%を保有する筆頭株主。創業者の伊藤雅俊も1・90%を保有する第6位の大株主だ(18年2月期末時点)。

 鈴木の一連の行動から、名誉会長の伊藤は、「鈴木がゆくゆくは息子をセブン&アイHDの社長にするのではないか」と疑い、不信感を募らせたとされる。伊藤家の意思決定権は次男でセブン&アイHD取締役(当時、現・取締役常務執行役員、序列3位)の伊藤順朗、長女で伊藤興業の取締役を務める山本尚子が握っていた。

 世襲問題で鈴木は、創業一族だけでなく、株主の信頼を失い、社内の求心力も急激に低下した。16年5月26日の定時株主総会で鈴木敏文は名誉顧問に退いた。康弘は16年12月末に退任した。 

 “流通の神様”とまでいわれた鈴木敏文は、息子の問題で晩節を汚してしまった。 

 =敬称略

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