小林佳樹
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小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

足しげく官邸詣で「外為法改正」実現のため暗躍した財界人

公開日: 更新日:

 原子力や半導体、IT(情報技術)など安全保障上で重要な日本企業への出資規制を強化する外国為替法改正案が衆院を通過し、今臨時国会で成立する見通しになった。

「米トランプ政権が中国を念頭に外資規制を強化する新法を成立させたのを受け、日本でもと官僚が忖度して作った法律です」(外資系ファンド幹部)という。だが、その裏では、外資に買収されたくない日本の有力企業の幹部が強烈なロビー活動を展開したことは、あまり知られていない。

 初夏、足しげく官邸詣でをする財界人があった。お目当ての人物は、いまや官邸の陰の主役とも言っていい今井尚哉・政務秘書官だ。狙いは外資の出資規制を強化する法律の改正を実現すること。今井秘書官を通じて、財務省に外為法の改正を働きかけることにあった。

「この財界人は、大手銀行から外資ファンドを介して日本を代表する企業トップに就いた人物です。この企業は粉飾決算や原発事業で巨額損失を出し、目下、再建のただ中にある。このトップにとって外資アクティビスト(物言う株主)に株付けされて、経営を振り回されかねないとの懸念があった」(ある中央官庁幹部)とされる。自社を守るためには是が非でも外資の出資規制を強化してほしかったわけだ。

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