著者のコラム一覧
中森勇人ジャーナリスト

1964年、神戸市生まれ。大手金属メーカーで鉄道関連の開発職に携わる。その後、IT企業を経て05年よりジャーナリストとして独立。第7回ライターズネットワーク大賞受賞。著書は「辞めてはいけない」(岩波書店)、「心が折れそうなビジネスマンが読む本」(ソフトバンククリエイティブ)、「関西商法に学ぶ商売繁盛のヒント」(TKC出版)など。

社員の肛門の位置を計測…TOTO「ウォシュレット」開発秘話

公開日: 更新日:

「お尻だって、洗ってほしい」のCMからはや39年。「ウォシュレット」(※TOTOの登録商標です)の発売開始はCMから遡ること2年前の1980年のことだった。累計発売台数は5000万台を突破。世界に誇る温水洗浄便座の代表的存在といえるだろう。

 気になるのはあのジェット水流が絶妙の位置に当たること。その秘密についてTOTO広報部の松竹さんはこう話す。

「お湯が噴き出すノズルの位置と角度などの基礎データが社内にはありませんでした。そこで、社内に実験室をつくり、社員に協力を募り、延べ300人以上からデータを取りました。洗浄ポイントを調べるために、中央に針金を通した便座に座り、肛門の位置にあたる箇所に紙を張って計測。洗浄温度なども、0.1度ずつ湯温を上げていき、最も気持ちのいい温度を調べました。こうして得られたデータから、温水は38度、便座の温度は36度、乾燥用の温風は50度、ノズルから吐水するシャワーの角度は後方43度が最も効果的であることなどの貴重なデータが得られました。この温度や角度などの数値は現在のウォシュレットへも受け継がれています」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    物価高放置のバラマキ経済対策に「消費不況の恐れ」と専門家警鐘…「高すぎてコメ買えない」が暗示するもの

  3. 3

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし

  4. 4

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  5. 5

    日産本社ビルを970億円で事実上買収…台湾系自動車部品メーカー「敏実集団」の狙い

  1. 6

    「プーチン心停止で影武者代行」情報…訪中大失敗のストレス、ロ国内に広がる大統領5選は無理の空気

  2. 7

    ホタテ漁で栄華を極めた北海道猿払村は中国への輸出停止でどうなった?漁師はメディアに“警戒モード”

  3. 8

    防衛網は大丈夫か? 危惧される日本のデジタル脆弱性…競争力ランクは中国、韓国より下位

  4. 9

    飛び交う玉木雄一郎代表「12月辞任説」…国民民主党ついに倫理委員会で“グラドル不倫”調査

  5. 10

    麻生太郎氏に「10月政界引退説」 派閥の「裏金疑惑」拡大で窮地…気づけば孤立無援

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  2. 2

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  3. 3

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  2. 7

    高市首相のいらん答弁で中国の怒りエスカレート…トンデモ政権が農水産業生産者と庶民を“見殺し”に

  3. 8

    ナイツ塙が創価学会YouTube登場で話題…氷川きよしや鈴木奈々、加藤綾菜も信仰オープンの背景

  4. 9

    高市首相の台湾有事めぐる国会答弁引き出した立憲議員を“悪玉”にする陰謀論のトンチンカン

  5. 10

    今田美桜「3億円トラブル」報道と11.24スペシャルイベント延期の“点と線”…体調不良説が再燃するウラ