「安定」が売りのプーチン時代に名作映画は生まれない…検閲や自主規制に文化人嘆き

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 筆者は長年暮らしたロシアが好きかと問われれば、愛憎相半ばする感じなのだが、学生時代に深入りしたきっかけの一つが映画だった。ロシア作品は、日本のシネコンでまず上映しないし、センスの光るミニシアターも大都市にしかない。数少ない本邦公開の中で、お気に入りの筆頭に挙げるのは「反戦映画」だ。

■「反戦映画」はカオスから

 タイトルは「コーカサスの虜」。トルストイの同名小説を翻案し、1996年に映画化された。舞台は帝政ロシアではなく、ソ連崩壊後の北カフカス地方で、泥沼の第1次チェチェン紛争が題材。

 ロシア人の親友に聞くと「あれは反戦映画ではない」との答えも返ってくるのだが、受け止めは人それぞれ。ということで、反戦の前提でお話ししたい。

 撮影された頃、「現代の皇帝」はまだ中央政界にいない。お金が紙切れとなる経済難や、富豪が跋扈する政治の混乱、欧米にやられたい放題の外交・安全保障など、ことに「暗黒の時代」と捉えられがちだ。その後にプーチン大統領が誕生し、曲がりなりにも国民の拍手喝采を浴びた事実は、認めなければならない。

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