不要な「陸自予算」と「兵器国産」を見直せば、防衛費は5兆円で足りる
防衛省の来年度予算の概算要求額が、過去最大の7兆7000億円にまで膨れ上がっている。この金額は適切な規模なのだろうか。従来、防衛費は5兆円前後であった。実に2倍に近い要求額である。しかし、そこに妥当性はない。
まず、増額理由として挙げる中国脅威は現実的ではないからだ。冷戦期ソ連と比べると日中対立は平穏そのものである。
優先順位も誤っている。貧困が進み、こども食堂が出現している。平時に防衛費を増額する理屈はないだろう。今は大砲よりもバターである。
それに将来にわたり支出できる額でもない。アベノミクスの失敗に長期の人口減少と経済は衰退局面である。8兆円近い防衛費は今後10年を経ずして支出困難となるのではないか。
内容も浪費ばかりだ。なによりも陸上自衛隊向けの支出増額には無駄がある。