自民裏金事件は異例の「越年捜査」へ…検察はと“裏金スキーム”首謀者に照準ピタリ
自民党派閥の裏金事件は27日、ついに東京地検特捜部が永田町の議員会館にガサ入れする事態に発展した。捜査は越年し、年明け1月下旬の召集とされる通常国会直前まで続くとみられている。正月返上の徹底捜査で、バッジ組の立件はあるのか。検察の“本命”は誰だ──。
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特捜部が家宅捜索したのは、衆院第2議員会館にある安倍派(清和政策研究会)の池田佳隆衆院議員(比例東海)の事務所。他に赤坂の議員宿舎や名古屋にある池田氏の地元事務所と自宅も捜索された。
安倍派については、派閥パーティーをめぐる政治資金収支報告書の不記載の額が、控訴時効にかからない2018年からの5年間で5億円超に上るとされる。所属99人の大半がパー券販売ノルマの超過分をキックバックとして受け取っていたとみられるが、その額が突出して多いとされるひとりが池田氏だ。5年間で4000万円超のキックバックを裏金にしていた。今月に入って慌てて5000万円分もの収支報告書の訂正を行っている。
■「東京にいて」と“禁足”願い
「安倍派の国会議員に対する特捜部の任意聴取は、大晦日まで日程が入っているそうです。すでに複数回呼ばれている議員もいる。キックバック額が多い議員には、『正月三が日は東京にいてください』と“禁足”願まで出されているらしい」(自民党関係者)
安倍派内で池田氏と同等の高額キックバックを受け取っていたのが、谷川弥一衆院議員(長崎3区)と大野泰正参院議員(岐阜)。特捜部は28日午前、大野氏の参院議員会館の事務所など関係先に家宅捜索に入った。谷川氏もこれに続くのか。キックバック1000万円超の十数人はどうなるのか。
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