シラけっぱなし大阪万博…「機運醸成」に国費40億円ムダ遣いでますます“負のスパイラル”に

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 約1年後の来年4月13日に開幕を控える2025年大阪・関西万博が一向に盛り上がらない。共同通信が万博に参加・出展する企業や団体などを対象に「開幕まで1年となった現在の課題」についてアンケート調査を実施したところ、「機運醸成」との回答が82%に上ったという。

 アンケートは複数回答で、「海外パビリオンの建設遅れ」(38%)や「海外での万博開催の認知や呼び込み」(31%)が続いた。「主催団体から柔軟なアイデアが少なくスピード感に乏しい」と指摘した企業もあったという。

 機運醸成に必死の日本国際博覧会協会(万博協会)は8日、公式ホームページで〈みんなで「大阪・関西万博開幕1年前」を盛り上げましょう!〉と呼びかけ。公式キャラクター「ミャクミャク」と「くるぞ、万博。」と書かれたイメージ画像をダウンロードしてSNSに投稿するよう訴え、〈ぜひポジティブなメッセージを添えて投稿をお願いいたします〉と“懇願”している。

 万博を主催する政府も盛り上げに躍起だ。機運醸成につぎ込まれる国費は約40億円。巨額の税金は一体、何に使われるのか。内閣官房に尋ねると、「昨年から全国の自治体を巻き込んで、知事参加のシンポジウムを開催するなど、機運醸成を図ってきました。今年からは、全国の小中高校を対象に万博に関わる企業に出前授業をしていただくことなどを考えています」(国際博覧会推進本部)と回答。「これから万博の中身が具体化するにつれ、(機運醸成の)効果が出てくると思います」(同)と期待感をにじませた。

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