著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

日本製鉄に立ちはだかるUSスチール巨大労組と族議員たち…買収完了への道のりはまだ1合目

公開日: 更新日:

 日暮れて道遠し──。日本製鉄関係者にとってはそんな思いだろう。日鉄が米国鉄鋼大手、USスチールに対して提案していた買収計画が先週末、同社の臨時株主総会で承認された。

 だが買収実現に向けての正念場はむしろこれからだ。米当局の認可を得る必要があるからだ。行く手には昨年12月の買収計画公表以来、一貫してそれに「反対」し続けている米国最大級の労働団体、全米鉄鋼労働組合(USW)と、USWの意を受けた「スチール・コーカス」と呼ばれる連邦議会の鉄鋼族議員ら“難敵”が立ちはだかる。

 株主総会で日鉄の買収計画は約71%の賛成を獲得した。日鉄が提示したTOBによる買収価格は1株55ドル。計画発表直前のUSスチール株の終値に4割超のプレミアムを乗せており、「承認」は半ば既定路線とみられていた。

 米当局の認可取得のために今後本格化する審査は2つの観点から実施される。対米外国投資委員会(CFIUS)による経済安全保障上の問題と、司法省および連邦取引委員会(FTC)による競争政策上の視点だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    元ソフトバンク「伊奈ゴジラ」の転落人生…淡路島で盗み84件総額472万円、通算5度目の逮捕

  3. 3

    大関・大の里すでに「師匠超え」の鋼メンタル!スキャンダル報道もどこ吹く風で3度目賜杯

  4. 4

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  5. 5

    テレ朝に“ナスD”超え「1億円横領」続々の過去…やりたい放題で解雇された社員のヤバい所業

  1. 6

    東洋大姫路・岡田監督が吐露「本当は履正社に再任用で残る予定で、母校に戻るつもりは…」

  2. 7

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  3. 8

    山下智久「正直不動産」映画化でひと儲け狙うNHKに「甘い」の声も…山P人気は下降気味

  4. 9

    レイズ看板選手「未成年への性的虐待容疑」で逮捕も…ドミニカは殺人も銃撃も「無罪放免」の実態

  5. 10

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在