銘柄米が「スポット市場」で急落、進次郎農相はドヤ顔…それでも店頭価格が下がらないナゼ? 専門家が解説
小泉進次郎農相主導の“改革”でコメを取り巻く状況が目まぐるしく変わる中、コメ卸売業者などが銘柄米を取引する「スポット市場」で価格が急落している。
コメ市場を調査している米穀データバンクによると、主な銘柄米のスポット価格は、直近のピークだった先月下旬から約3割下落した。18日時点での新潟県産コシヒカリの価格(60キロ当たり)は5万円程度→3.6万円程度と、約1.5万円も下落。秋田県産あきたこまちが5万円程度→3.5万円程度、宮城県産ひとめぼれが4.8万円程度→3.4万円程度となっている。
背景にはやはり、備蓄米放出の影響があるようだ。進次郎が先月21日に農相に就任して以降、随意契約によりすでに50万トンもの備蓄米放出を決めている。
「あれだけじゃぶじゃぶと備蓄米を放出したので、業者間でも不足感は和らいできている。値下げを求める消費者などの声を反映している面もあり、スポット価格の下落は我々も実感しています」(大手コメ卸売関係者)
それだけに気になるのは、スポット価格の下落が店頭価格にまで波及するかどうかだ。農水省の発表(16日)では、今月2~8日に全国のスーパーで販売されたコメ5キロ当たりの平均価格は、4176円だった。3週連続で下落しているとはいえ、前年同時期の2倍近い高水準が続いている。