小泉進次郎は「サラリーマンの敵」…解雇、労働時間の規制緩和ブチ上げで「企業の味方」ハッキリ

公開日: 更新日:

 横文字を交えて壮大に語ったところで、要するに企業が労働者を解雇しやすくするということ。一応、企業が学び直しと再就職支援を義務付けることを前提条件に「こうした改革を進めれば、大企業をめぐる人材が動き出す」と胸を張ったが、そううまくいくのかどうか。日本労働弁護団常任幹事の嶋﨑量弁護士がこう言う。

「実際の課題は流動性に欠けるというよりも、そもそも人手が足りないこと。労働者はいつでも職場を離れられるはずが、退職代行サービスが物語るように、実態は辞めたくても辞められない、いわば退職への妨害が生じている。企業側の強引な引き留めによるものもあれば、転職したい職場の労働条件が十分に可視化されていないがゆえに『動きたくても動けない』ケースもある。労働者の辞める自由が確保される状況をつくり、使用者がより良い労働条件を出して競い合うのが筋でしょう。そうでなくても、すでに不当解雇が蔓延している現状なのに、解雇しやすくすれば失業者が増えるだけではないか」

 解雇規制を緩和せずとも、企業はその気になれば配転や転勤を命じることによって「事実上のクビ」を宣告することも可能だ。なお企業側に立つとは、サラリーマンの敵である。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    銘柄米が「スポット市場」で急落、進次郎農相はドヤ顔…それでも店頭価格が下がらないナゼ? 専門家が解説

  2. 2

    進次郎農相いきなり「作況指数」廃止のお粗末…“統計のブレ”は父・純一郎元首相の農水省リストラのツケが原因

  3. 3

    「業績連動型」は時代に合わない? ボーナスなくす大手企業の狙い…ソニーグループは4月から新報酬制度スタート

  4. 4

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  5. 5

    進次郎大臣は連日の視察とTV出演で大ハシャギ…ムチャぶりされる農水省は“ブラック企業化”のお気の毒

  1. 6

    経団連副会長退任の南場智子DeNA会長に政官財が熱視線も…まずは「社業専念」公言の潔さ

  2. 7

    もうひとつの国民食「みそ」の値段まで跳ね上がる…大豆高騰に加工用米不足が追い打ち

  3. 8

    書店生き残りの秘策は「滞在型」と独自路線…政府も活性化プランで支援

  4. 9

    イスラエルにあなたの年金が流れていく…厚労省「ジェノサイド加担投資」引き揚げ“断固拒否”の不可解

  5. 10

    大阪万博は値下げ連発で赤字まっしぐら…今度は「駐車場料金」を割引、“後手後手対応”の根本原因とは

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    9日間の都議選で露呈した「国民民主党」「再生の道」の凋落ぶり…玉木vs石丸“代表負け比べ”の様相

  5. 5

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  1. 6

    野球少年らに言いたい。ノックよりもキャッチボールに時間をかけよう、指導者は怒り方も研究して欲しい

  2. 7

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    28時間で150回以上…トカラ列島で頻発する地震は「南海トラフ」「カルデラ噴火」の予兆か?

  5. 10

    自転車の歩道通行に反則金…安全運転ならセーフなの? それともアウト?