著者のコラム一覧
中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

10月は3000品目前後が値上げ、日本経済には強弱材料が混在…総選挙は需要を喚起するのか

公開日: 更新日:

 帝国データバンクによる9月景気動向調査の「景気DI」は前月比0.3ポイント増の44.6と3カ月連続で改善した。

 インフラ整備や防災・災害復旧工事などの建設関連や省力化のための設備投資関連が景況感を押し上げ、物流量の増加が貨物運送業界に好影響を与えた。さらに訪日外国人のインバウンド需要をベースに宿泊関連も好調だった。

 内閣府による9月の消費者態度指数は前月差0.2ポイント上昇し36.9。「雇用環境」が同0.8ポイント上昇し42.2、「収入の増え方」が同0.4ポイント上昇し40.1となった。一方、「暮らし向き」は同0.3ポイント低下し34.4となった。

 このような消費者態度が10月から変化する公算がある。帝国データバンクによると2024年10月の値上げ品目は3000前後と、年内で最も多くなると予測され、酒類、飲料は全体の半数に近い1362品目が値上げされるからだ。

 政府の物価高対策の電気・ガス補助金は8~10月使用分を対象に再開されたが、10月は補助額が減るため大手電力会社の料金は、全国的に300円から400円値上がりする。都市ガスも大手4社ともに10月分から値上がりする。11月も値上がりが予想されるが、石破内閣の赤沢経済再生担当相は10月使用分で打ち切り予定の補助金の延長を示唆。衆議院議員選挙と無関係ではあるまい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態