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中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

トランプ大統領の就任演説と比べると…スケールの小さい石破首相の「楽しい日本」

公開日: 更新日:

 1月24日、石破茂総理は施政方針演説で、一人一人が自己実現できる「楽しい日本」を目指し、地方創生を核とする「令和の日本列島改造」などを表明した。

 トランプ米大統領の就任演説は「未来はわれわれのものであり、黄金時代は始まったばかりだ。米国に神のご加護を。ありがとう」。石破氏のほうがスケールは小さく、世界3位の経済大国といえども、やはり、島国かと考えてしまう。

「楽しい日本」の石破総理は、7月の参議院選挙を念頭に入れているのか、自民党の支持基盤たる地方に配慮。「楽しい日本を実現するための政策の核心は、『地方創生2.0』であり、これを『令和の日本列島改造』として強力に進める」と述べた。

 いまの日本は「楽しい」のか。厚生労働省が1月24日公表した人口動態統計(速報値)によると、24年1~11月に生まれた赤ちゃんの数は、前年同期比5.1%減の66万1577人だった。速報値には外国人を含む。出生数は通年で69万人程度となりそうという。

 国立社会保障・人口問題研究所が23年に公表した将来推計(中位推計)では24年の出生数は75万5000人で、70万人を割るのは38年と見込んでいた。24年に割り込んだとなれば14年も前倒し。「楽しい日本」とはいえない現実だろう。

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