東芝AI・PCは1台90万円! それでも確実なニーズが存在する理由
こんな高額機が売れるのか。実は1995年、主に米国で販売された東芝の「TECRA(テクラ)」という伝説のモデルがあった。
顧客は米国最大手の銀行。広大な米国では、宿泊先をオフィスにする必要があった。当時最新の規格「PCIバス」を載せ、簡単に基幹システムと接続できたテクラは、当時1万ドル(約百数十万円)という高値ながら爆発的に売れた。
東芝はその後、「Dynabook」で名を馳せた。今回の新製品は、まさにその遺伝子を受け継ぐ末裔なのだ。
買い手は、最先端技術を競う企業の開発部門やシンクタンクなどになるだろう。最先端技術は、別の言い方をすれば「特許の塊」だ。特許はアイデアだけで出願することができる。かつては私も、土日に特許の書類を書いていた時期がある。メイン技術を死守するため、周辺を固めるアレンジ特許を出すためだ。
当然、人海戦術でもあり、現在、世界で新しく出される特許は中国が半数を占めるといわれる。先に出願した者が勝つ。
外部に一切の痕跡を残さず、自社の発想を24時間サポートしてくれる「AI・PC」は、まさに金を積んででも欲しい戦略兵器だ。
一般消費者には高価極まりないが、最先端の現場には、切実なニーズが確実に存在している。


















