著者のコラム一覧
榊淳司不動産ジャーナリスト・榊マンション市場研究所主宰

1962年、京都生まれ。主に首都圏のマンション市場に関するさまざまな分析や情報を発信。「マンション格差」(講談社現代新書)をはじめ著書多数。

(1)必要なのは「目利き力」 AIからマイナス情報は得られない

公開日: 更新日:

 マイナス情報とは「駅から遠いから資産価値が低い」とか「マンション供給が多いエリアだから中古物件の価格が下がりやすい」といったことである。あるいは「建物に不具合が出ている」とか「最近、急激に市場評価が下がっている」といった内容も、AIからは得られない可能性が高い。

 その理由は、ネット空間にはマンション各物件に関するマイナス情報がほとんどない、からである。

 マイナス情報は、そのマンション自体の資産価値に直接影響する。例えば「管理組合でトラブル多発」といった情報は、多くの人の購入意欲を削いでしまう。その結果、市場での評価が下がる。

 マンションの市場価値が下がることを最も嫌うのは、その物件の所有者である。所有者で形成されている管理組合も同様だ。

 仮に、管理組合が自分たちのマンションに関する何らかのマイナス情報が拡散していることを認知すれば、それを極力排除しようとする。それがネット掲示板のようなサイトに出ていると、その管理者に削除を求める。サイトの管理者側も、表示されている内容が「事実に反している」と主張されれば、要求を受け入れてその書き込みを削除する。削除要求を放置すれば、訴訟などに発展する可能性もある。サイト管理者としては、そういうリスクを避けたがるのは当然だ。

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