高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

集団的自衛権で腰が定まらない軟弱な海江田民主党

公開日:  更新日:

 民主党の海江田万里代表が、集団的自衛権をめぐって、二転三転の“言葉の遊び”を繰り返している。そもそも同党は今年3月には「行使一般は容認しない」との意味不明の見解をまとめた。「一般」というのはどうも「全面的な解禁」のことらしいが、そうだとすると「特殊」なケースは部分的に容認すると言っているのと同じで、それならそれで具体的にどういう特殊ケースなら容認するつもりなのか、を明示してくれないと議論のしようがないという声が党内外から上がった。しかし海江田はそれに応えないまま6月の党首討論を迎え、案の定、閣議決定でやるのは邪道で堂々と改憲を提起すべきだという形式論だけで攻めて中身には踏み込まず、盛り上がりを欠いた。

 それで代表選前倒し騒動が一応収まった8月5日の常任幹事会で「現時点では必要ない」という新見解を出し「これは私の考えであり党の考えだ」と胸を張った。マスコミでは「続投が確定したこともあり、安倍政権への反転攻勢を狙って一歩踏み込んだ」といった評価が流れたが、そうだろうか。「現時点では」必要ないということは「別の時点では」必要になるかもしれないと言っているのと同じで、やはり、どういう時点では認めるつもりなのかを説明してくれないと検討のしようがない。党内の行使反対派からも賛成派からもそういう批判が出たため、急きょ11日、大畠章宏幹事長、安保調査会長の北沢俊美元防衛相、憲法総合調査会長の枝野幸男元官房長官らが額を集めて協議し、「現時点」という言葉を外して、「安倍政権が進める集団的自衛権の行使は必要ない」との表現で調整をはかることにしたという。これでもやっぱり同じことで、「安倍政権が進める」それはダメだけれども、将来の「海江田政権なり細野政権なりが進める」それなら必要と読めるではないか。

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