法改正で「発明は企業のもの」…政府が中村教授の“怒り”無視

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「科学技術立国」なんて夢のまた夢だ。政府は9日、職務発明の特許を「社員のもの」とする現行制度から、「企業のもの」に変更する方針を固めた。「発明の対価」をめぐる企業の訴訟リスクを減らしたい経団連などの要望に沿ったわけで、早ければ開催中の臨時国会で法案提出するという。

 発明に貢献した社員に報酬を支払う社内ルールを条件にするというが、企業の理屈や利益を優先していたら、優秀な技術者は当然、海外に逃げてしまう。企業側は研究費の面倒をみているなどと言うだろうが、有望な研究であれば、投資するファンドは世界にいくらでもあるのである。

 ノーベル物理学賞を受賞した中村修二米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)は、2001年、青色LEDの開発の対価「2万円」を不服として、勤務先を相手取り提訴。最終的に請求額を大きく下回る8億4000万円で和解したが、これだって少ない。だから中村教授は日本を飛び出し、米国籍を取得し、“怒り”で研究を続けたのである。政府はそのへんの事情がまったくわかっていない。大企業ベッタリで、完全にトチ狂っている。経済ジャーナリストの井上学氏が言う。

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