農水省はまるで他人事 東京五輪選手村「食材不足」の元凶

公開日:

 エンブレムのパクリ問題や新競技場をめぐるドタバタ劇など“いわく”続きの東京五輪に、また新たな問題が浮上した。競技選手らに提供する「食料不足」の可能性だ。

 五輪選手村などで提供される食材の採用要件となっているのが「農業生産工程管理」(GAP)だ。GAPとは、農業生産の適正な運用を示す認証のこと。安全性や環境保全などの証明になり、東京五輪でも、組織委は「GAP」を取得している産地からの調達を義務付けている。ところが、農水省によると、国内で「GAP」を取得しているのは、野菜やコメ、麦など約4400ある農産地のうちの2%足らず。

「このままだと、東京五輪の食材を国産で確保するのは難しい」(農業環境対策課)という状況なのだ。

■「GAPは国内市場でメリットなし」

 組織委によると、2012年のロンドン大会では1500万食以上が選手やボランティアらに提供されたといい、東京五輪でも同程度の食事が必要になりそうだが、このままだと、せっかくの日本開催の五輪にもかかわらず、食材は海外輸入品に頼らざるを得ない──なんて事態に陥りかねない。海外では、農作物のサプライヤーに「GAPの取得」を義務づけている国も少なくない。日本政府はこれまでに6575億円もの「TPP対策費」を投じて「体質強化」を図ってきた。農業の国際競争を見据えた政府の「世界で通用する強い農業」の施策の中には当然、海外展開に不可欠な「GAPの取得」もあったはずなのに、今まで何をしていたのか。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の政治・社会記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安藤サクラに朝ドラ奪われ…満島ひかり“超ワガママ”の裏側

  2. 2

    安倍首相は「年金資産」を北方領土とバーターする気だった

  3. 3

    大谷のア新人王を非難 東地区2球団の投手陣が右肘を狙う

  4. 4

    日産ゴーン逮捕の裏側と今後 衝撃はこれからが本番だ<上>

  5. 5

    新人王でも来季は年俸7500万円 大谷の「大型契約」はいつ?

  6. 6

    交渉前に「お断り」…FA浅村に蹴飛ばされたオリの自業自得

  7. 7

    エ軍が大谷の復帰に慎重姿勢 あの日本人投手が反面教師に

  8. 8

    ソフトBが“相場破壊” 浅村に大魔神&松井超えの札束用意か

  9. 9

    大みそかToshlとYOSHIKI“バラ売り” 「X JAPAN」どうなる?

  10. 10

    大人も答えられない「正しいあいさつ」を小2に押しつけ

もっと見る