空き時間で休めるのか 脳出血死バス運転手敗訴の非情判決

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「空き時間は休息時間として自由に使ってよかった」――7月10日、東京高裁の後藤博裁判長はこう言い放った。2008年、観光バスの運転手の男性(当時42=長野市)が運転中に脳出血して死亡したのは、長時間の拘束などによる過労死だとして、妻が国を相手に遺族補償の不支給処分取り消しを求めた控訴審判決のことである。

 サービスエリアや観光地での待機時間をどうみるかが争点だった。1審の長野地裁は労働時間とは認めなかったが、「完全に解放されていたとは言えない」とし、原告側勝訴とした。ところが、今回の高裁判決では、「乗客に対応する可能性はあるが、労働時間に当たらない。拘束時間は長いが、乗客の観光や食事などに伴う空き時間があった」として、原告に逆転敗訴を突きつけたのだ。

 判決後会見した原告側代理人の山崎泰正弁護士は「人間が睡眠を取ろうとすればいつでも取れるだろうと言わんばかりで、人間の生理をまるっきり理解していない。空理空論で人というものが分かっていない判決だ」と批判した。

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