自称・仕事人内閣が改めて見せつけた政界人材劣化の元凶
内閣改造から、ちょうど2週間が経つが、今度の人事を通じて改めて理解できたことがある。なぜ、国政を担う人材がここまで劣化してしまったのか。その根本原因に気付かされた。
恐らく「オレさえ総理でいれば」というおごりが、安倍首相本人にもあったはずだ。そんな「1強体制」にあぐらをかいた傲慢さのツケで、内閣支持率の急落という憂き目にあい、首相は改造人事で方針転換。「安倍1強」から「オール自民党」体制に改めた。
オール自民党とは、言い換えれば党内の各派閥に配慮した均衡型の色濃い体制だ。各派閥には、当選回数を重ねながら大臣経験ゼロの入閣待機組が控えている。改造人事における派閥のボスの仕事は、待機組の入閣を首相に迫ること。派閥内部で「今度はおまえがやれ」とハッパをかけ、入閣する人材は当選回数などの「順送り」で決まる。