この国に「第2の敗戦」をもたらす 安倍政権の放漫財政
世界中が北朝鮮の核・ミサイル開発問題にのめり込んでいる中、安倍政権が来年度予算の概算要求をまとめた。これがまたとんでもない規模で、総額は101兆円超に膨らんだ。100兆円の大台を超えるのは実に4年連続となる。
15年度は「地方創生」の看板を掲げ、101.7兆円。16年度は「1億総活躍社会の実現」と称して102.4兆円。17年度は「働き方改革」で、101.4兆円。そして18年度は「人づくり革命」という仰々しいテーマを掲げ、各省庁がこぞって予算を積み上げた。
安倍政権は年度が替わるたび、新たな看板を掲げ、そのための予算なら目いっぱい、認めてしまう。その繰り返しが、4年連続の概算要求100兆円超突破だ。
それにしても「地方創生」にせよ、「1億総活躍社会」にせよ、たった一年度だけ予算を積み上げたところで達成できるものではない。どれをとっても、5年、10年をかけて取り組むべき壮大なテーマである。安倍首相もひとたび旗を掲げたら、少なくとも自身の任期中はそのテーマを精いっぱい、追いかけるべきだ。