天敵の籠池氏保釈で“劇場”再燃 高まる「6.20会期末解散」
「国策勾留、妻は冤罪。まさに人権蹂躙だ」「財務省の決裁文書は国民の財産。改ざんは国民に対する背信だ」「証人喚問では全く虚偽は申し上げていない」「安倍夫妻は本当のことを言うべきだ」――。弁舌なめらかに政権批判の“籠池節”が炸裂した。
森友学園の籠池夫妻が25日、保釈された。約10カ月ぶりに表舞台に登場し、“籠池劇場”は今後もヒートアップ。財務省が公開した約4000ページに及ぶ森友関連記録や、加計疑惑の愛媛県文書に記された「いいね」発言の追及も重なり、安倍首相がますますモリカケ疑惑に苦しむのは間違いない。総裁3選が危ぶまれる中、急浮上しているのが、6・20会期末解散説だ。
■米朝決裂で狂った幕引きシナリオ
今週23日、都内の講演で唐突に早期の衆院解散・総選挙実施を訴えたのは、飯島勲内閣官房参与だ。こう主張した。
「自民党は最低で過半数は取れる。(安倍は)国民から信任を得たことになり、9月の党総裁選をする必要はなくなる」
さらに24日には米朝会談が中止に。安倍首相周辺がたくらんだ疑惑追及の幕引きシナリオも破綻した。官邸側は28日の衆参予算委員会での集中審議を乗り切れば、疑惑追及もウヤムヤになると高をくくっていた節がある。月が替われば、メディアも国民も12日の「世紀の首脳会談」に目が移り、モリカケ疑惑など忘れてしまうというナメきった発想でいたのだ。