溝口敦
著者のコラム一覧
溝口敦ノンフィクション作家、ジャーナリスト

1942年7月5日生まれ。早大政経卒 徳間書店、博報堂勤務を経て、フリージャーリストに。暴力団や闇の世界に深く食い込んだド迫力ルポには定評がある。『食肉の帝王』で第25回講談社ノンフィクション賞受賞、日本ジャーナリスト会議賞受賞。『暴力団』(2011年)がベストセラーに。

半グレ摘発も…真空地帯となったミナミを仕切るのはどこか

公開日: 更新日:

 今、ヤクザが大阪・ミナミの飲食店で用心棒代やみかじめを出せと店の者に直接迫れば、現役ヤクザであるかぎり、即アウト、逮捕に結びつく。これは山口組のどの派に属していようと変わらない。

 で、ミナミはどこも睨みを利かさない真空地帯になる。真空ならば、その真空を埋めようと次の勢力が入り込む。みかじめの徴収で簡単にカネになるなら、反社組織は黙って見過ごさない。

 今、入り込んでいる勢力は半グレであり、それも府下最大勢力の「アビス」である。「アビス」は総勢120人とされ、これに対抗できる勢力はヤクザ界、半グレ界にない。

 12日までに大阪府警南署はアビスのメンバー計55人を一挙に傷害容疑などで逮捕、書類送検した。リーダー格の男が20歳というから、いかに大阪の半グレが若いか、如実に示している。実態はむしろ「青少年不良団」に近い。

 彼らの中の幹部クラスは任侠山口組に関係している。もちろん組員にはなっておらず、いわば暴力団周辺層としてゆるやかに任侠と結びついている。なぜ任侠かといえば、

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