立憲民主党幹部が保守層にアピール…伊勢神宮集団参拝の愚
正月4日に立憲民主党の代表、副代表、幹事長が打ち揃って伊勢神宮を参拝して一年の無事を祈願したという報道には心底驚いた。
憲法20条3項は「国及びその機関はいかなる宗教的活動もしてはならない」と明記している。政教分離の原則である。
これは、封建国家において国家権力と宗教の癒着が国民の人権を蹂躙した経験を反省して、米国で確立され、自由民主主義国家の常識になった憲法原則である。要するに、公権力と特定宗教が近くなり過ぎると、いずれ国民の心の自由を抑圧することになる。政教分離は、そういうことを予防するための人類の英知である。
だから、明治憲法現代語訳のような改憲案を公式に掲げ、神道を別格に扱うことができる体制を目指している自民党でさえ、現行憲法下では正月4日の伊勢神宮参拝は「私人」の信教の自由の行使と認識・説明するように注意している。