立岩陽一郎
著者のコラム一覧
立岩陽一郎ジャーナリスト

ジャーナリスト、1967年生まれ。91年、一橋大学卒業後、NHK入局。テヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て2016年12月に退職。現在は調査報道を専門とする認定NPO運営「INFACT」編集長。アメリカン大学(米ワシントンDC)フェロー。毎日放送「ちちんぷいぷい」レギュラー。

メディアは国のトップ発言の垂れ流しを終わりにするべき

公開日: 更新日:

「これは人道、安全保障の両面の危機だ」

 1月8日、トランプ米大統領が大統領執務室から、こうアメリカ国民に訴えたことは日本でもニュースになった。その危機とはメキシコとの国境に壁を建設できない状態で、壁の建設はトランプ大統領の公約だ。更にこう述べている。

「毎週300人のアメリカ人が犠牲になっている麻薬の90%がメキシコとの国境を越えて入っている」

 トランプ大統領は違法に入国した人によって殺人事件も多数起きていると指摘。壁の建設に賛成しない野党、民主党を批判した。対する民主党はすぐに反論。国境の警備は重要だが壁の建設は無意味だと主張。この対立によって予算が通らず、公務員に給与が払えなくなっている現状も含めて、日本でも報じられた内容だ。しかし、日本では報じられなかったことがある。ファクトチェック、大統領の発言内容の検証だ。アメリカのメディアは大統領の演説を、その直後からファクトチェックしている。例えば、CNNテレビはスタジオにファクトチェックの専門記者を置いて、「麻薬の被害が深刻なのは事実だが、麻薬は壁の有無と無関係に密輸されている」と指摘。また、「無許可で入国した人の犯罪率が高いということはない」とも指摘した。これらは、議論を冷静に見る上で重要な指摘だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の政治・社会記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    竹内結子さん急死 昵懇だった三浦春馬さんの死と自身の不調

  2. 2

    竹内結子さん急死の謎 家庭と仕事の両立に金銭的な重圧も

  3. 3

    菅政権で内紛 総務相めぐる“嫌がらせ人事”に麻生氏激怒

  4. 4

    アベノマスクやはり“バカ高”だった…黒塗り忘れで単価バレ

  5. 5

    隠し子疑惑に陰毛事件 坂本1億総活躍相は“下半身ネタ”豊富

  6. 6

    長澤まさみ20周年に相次ぐ試練…共演者の死と元カレ逮捕

  7. 7

    終末期の工藤会 ITで近代化した組織を目指した誤算の要因

  8. 8

    竹内結子さん自死 芸能界「理想と現実」の乖離が背景に?

  9. 9

    三浦春馬さん、芦名星さん急死…共通点は酒量と「いい人」

  10. 10

    厚労省が要請 インフル予防接種“高齢者優先”に現場ソッポ

もっと見る