【フィリピン】“出稼ぎ大国”の堪能な英語力を生かすべき
施行まで残り2カ月を切った改正入管法。新たな在留資格「特定技能1号、2号」を設け、単純労働者として外国人の受け入れに大きくカジを切ることになる。当面の対象となるアジア9カ国のうち、今回はフィリピンを取り上げる。
フィリピンは約1000万人が海外で働き、その送金が国内総生産(GDP)の約1割を占めるという名高い出稼ぎ派遣大国だ。今後、単純労働を目的として日本に来る人々は果たして現地にどのくらいいるのだろうか。
セブ島で外国人に英語を教える30代の男性教師に聞くと、日本に行きたい気持ちはあるとしながらも、「日本は物価も高いし、日本語も難しい」と語った。
フィリピンの外国語教育は、英語が中心。人々は多かれ少なかれ、英語を話せる。受け入れ対象9カ国のうち、最も英語が堪能といえよう。一方、日本語を学ぶ人は多くはない。そのためか、今回の日本の労働者受け入れ拡大のニュースも現地では大きく報道されていないという。